「人生の節目で、決断がせまっている…。」
「決断しないといけないけど、どうしていいか分からない…。」
「そもそも決断する自信がない…。」
受験、転職、結婚などの人生の節目で、必ずついてくる「決断」
決断ができればもっと豊かな人生がおくれるとは思いつつ、現状を変えるのって怖いですよね。
僕自身、今は自分のしたいことを海外でできていますが、ずっと親や周りの意見に流されて受験や就活をし、自分で決断せずに生きてきました。
そのせいで何がやりたいかわからず、途方にくれ、就活でうつになった経験もあります。
しかし、こんな周りに流されっぱなしで臆病だった僕でも、キャリアやコーチングの勉強をする中で、普段から決断して人生を生きられるようになりました。
現に、新卒では珍しい国際協力や海外の学校運営に関わっています。
この記事では、そんな僕の経験をもとに決断に必要な以下の2つを紹介します。
・迷った時に決断する方法
・決断に必要な勇気を身につける方法
本や論文の情報を細分化し、具体的なアクションまで落とし込んでいるので、誰でも実践できる形になっています。
読んで終わりではなく、迷った時に決断できるように、各パートを実践してもらえると嬉しいです。
決断することが怖いのは当たり前!?
決断する時に出てくる不安ってむしろ自然なんです。
何か未知なことに挑戦する時って誰でも怖いです。
原始時代にさかのぼってみると、冒険や好奇心を持って外に出ていった祖先たちはどうなっていたでしょうか?
きっと、動物に食べられたり、災害にあったり、危険な目にあっていたと思います。
むしろ、私たちは生き残りの危険をおかさずに洞窟の中でこもっていた臆病者の子孫なのです。
このような危険をおかさない人間の性質を恒常性維持機能(ホメオスタシス)といいますが、現状維持した方が「生命の危機を回避できると」遺伝子レベルで刷りこまれているのです。
つまり、決断し新しいことに挑戦することを避けるように私たちはできているのです。
だから、「怖いな〜」、「不安だな〜」と思うことはある意味自然なことなのです。
しかし、現代では日本にいるかぎり、外に恐竜やライオンがいる訳でもないし、よっぽどの事でないかぎり、決断し挑戦することで死ぬことはほとんどありません。
なので、決断し挑戦することはほぼ99%安全なのですが、遺伝子レベルで「新しいことしちゃだめだよー」と脳は言ってきます。
したがって、決断ができるようになるには、死ぬのをビビって現状維持する性質(=ホメオスタシス)とどう向き合うかが重要になってきます。
決断することの大切さ
そもそも、決断することはなぜ大切なのでしょうか?
調べていると、決断の重要性に関するアメリカの研究結果が最近ありました。
米誌『Emotion』の「The Ideal Road Not Taken」の筆者Tom Gilovich氏は臨床患者にインタビューを行いました。
そこでは、死ぬ前に最も苦しめる後悔は、「理想自己」を生きることができなかった後悔であると分かったそうです。
理想自己とは?
「こうありたい」という理想の自分の姿のこと。理想の能力・経験・あり方など。
つまり、「しなかった」後悔の方が、「しなければよかった」という後悔よりもはるかに大きいということが統計的に証明されているのです。
とどのつまり、決断をし、理想自己に近づく行動をとることで、死ぬ前の後悔がより少なくなると言えます。
要するに、やりたいことや、ありたい姿をできるだけ実現させましょうということです。
なので、決断をせずに現状維持していると「しなかった」後悔がおそってくるということです。
迷った時に決断ができない3つの原因
先ほど現状維持する人間の性質(ホメオスタシス)にどう向き合うかが大事だと言いましたが、なぜ人間は現状維持をし、決断できないのかを3つに分けて説明していきます。
原因① 自分のことをよく知らない
そもそも自分のことをよく知らないと、どう決断していいかの軸がない状態なので、決断することが難しくなります。
「自分のこと」とは、興味、関心、強み、価値観などのことです。
「やりたいことがわからないので、行動できない(興味・関心)」
「強みがわからないので、どこで価値を発揮できるかを知らない(強み)」
「大切にしていることがわからないので、重要な選択ができない(価値観)」
といったように、自分を知らないと、迷った時に決断が難しくなります。
例えば、僕の場合何も考えずに周りに流されて就活していました。
自分の興味や関心の軸を知らなかったので、とりあえず大企業を受けていたり、嫌いだった満員電車を我慢したりしていました。
しかし、日に日に違和感が募っていき、「何をしてるんだろう」途方にくれ、うつになり2ヶ月ほど家で引きこもっていました。
このように自分をよく知らないと、どのように決断していいかの軸がさだまらず、行動できなくなります。
原因② マルかバツかの二択で考えている
あなたが選ぶ道にAとBという2つがあったとします。
多くの人が進む道に対して、以下のように正解を求めてしまいます。
「Aを選んだら失敗するのでは? いや、Bを選んでも成功するかわからないな」
このようにマルかバツかでしか判断できず、決断ができないのです。
しかし、こう考えてしまうのも無理はありません。
なぜなら、日本の学校教育はほとんど「マルかバツか」で評価をくだす仕組みだからです。
つまり、「1+1=2」というように決まった答えがあるように設計されているのです。
それゆえ、人生の決断においてもマルかバツかで考えてしまい、正解がわからず身動きが取れなくなってしまうのです。
しかし、実際の人生ではマルかバツかの二択はありません。
例えば、Macを作ったスティーブ・ジョブズは、将来にはそれほど関係ないと思ってとったカリグラフィー(書道)の授業に興味を持ち、大学で聴講していました。
この書道の授業を受けていたことが、いまのMacの多彩なフォントを生み出すことにつながったのです。
一見無駄に見える選択も、必ず後でつながるのです。
しかし、ほとんどの人が、スティーブ・ジョブズのように点と点が線でつながるという意識を持たずに、いきなり線を描こうとするため、正解を求めすぎて決断できないのです。
つまり、いきなり意味のあることをしなきゃと思ってしまうため、決断ができないのです。
原因③ 他者の目を気にしすぎている
「他の人にどう思われるんだろう?」
「やっていることをバカにされないかな?」
何か新しいことを始める時、周りの目を気になりますよね。
僕もこのブログを始めるときには他人の目が気になりました。
「家族や友達はどう思うんだろう?」
「自分が発信していることを心良く思っていないんじゃないか?」
「陰口を言われているんじゃないか?」
と勝手に妄想し、始めるかを決断できない時期もありました。
人間は社会動物なので、人から疎外されることが怖くなるのは自然です。
特に日本では、村八分にならないために、普通に生きることが美德とされる社会なので尚更そう思ってしまうのかもしれません。
このように、「他者の目」も自分らしく生きるための決断を阻害する大きな原因となります。
迷った時に決断する5つの方法
今紹介した原因をもとに、「人生どうしよう」と迷った時に決断するのに役立つ5つの方法について紹介していきたいと思います。
①自分のコンパスをもつ
自分のコンパスとは、迷った時にどの方向に行けばいいかを教えてくれる指針のことです。
「幸せになる方向はこっちだよ!」
「不幸になる方向はこっちだから避けようね!」
と言ったように、決断のサポートをしてくれるものです。
では、そのコンパスをもつためにはどのようにしたらいいのでしょうか?
以下の5点を主に知ることでコンパスがより正確になって行きます。
・好きなこと(興味・関心)
・得意なこと(強み)
・理想のライフスタイル(仕事以外の時間どう過ごすか)
・理想のワークスタイルなど(仕事時間をどう過ごすか)
・大切にしていること(価値観)
どうやって見つけるかは、やりたいことがわからない人が実践すべき5つのステップに詳しく書いているので、気になる人は読んでみてください。
②If ~ then プランニングをする
うつやパニック障害の認知行動療法でよく使われる、「If~then~プランニング」という技法があります。
これは、「もし〜だったら、〜する」という条件文を事前に作っておくことで、失敗しても道はあると思えるようになり、決断がしやすくなるというものです。
例えば、僕の場合以下のようにIf~then文をノートに書いていました。
・もし、ライフデザインのブロガーとしてうまく行かなかったら、母親の観光客向けの料理教室を手伝う。
・もし、悪口を言ってくる人がいたら、その人とは縁をきる。
・もし、お金がなくなったら一回日本に帰ってバイトする。
このように最悪の事態が起きてもどうにかなる条件文を作っておけば、失敗への恐怖を減らせるので、決断もしやすくなっていきます。
③プロトタイプ思考をもつ
多くの人は常に物事を完璧にやろうとします。
いきなりカフェを作ったり、いきなり学習塾を作ったり。
ハードルを自分であげてしまっているため、決断することも難しくなります。
スタンフォード式最高の人生設計の著者である、ビルバーネット氏はプロトタイプ(試作品)を作る感覚で、人生はチャレンジすると上手くいくと言っています。
この本にはエリスというイタリアンレストラン作った女性が出てきます。
食通の彼女はイタリア料理が大好きで、イタリアのトスカーナで食べた本場の味を忘れられず、レストランの開業を決心しました。
運がいいことに、彼女は即座に開業資金を集め、いい店舗、いい食材を手に入れ鳴り物入りでスタートすることができました。
必死に働いた結果お店は繁盛しましたが、彼女は憂うつになりました。
なぜかと言うと、在庫管理やお金の管理、人のマネジメントなどのデリの経営に関しては大の苦手だということにお店を作ってから気づいてしまったのです。
プロトタイプ(試作品)を作って小さく試すことをしなかったため、自分が不向きである側面に気づかずに本腰を入れてしまったのです。
おそらく彼女は以下のようなことを先にお試しすべきだったでしょう。
・まずは出前サービスで出してみる。
・イタリアンレストランで実際に働いてみて、どんな側面があるのかを知る。
・イベントでイタリア料理の試食会をする。
このように最小限のアウトプットをすることで、選んだ道が向いているのかが低リスクで明確になります。
考えているだけではわからない、行動してみることで初めてわかるのです。
野球をやったことないのに、野球が向いてるかなんてわからないですよね。
まずは、プロトタイプ(試作品)を作り、自分の向き不向きを確かめて見ましょう。
そうすることでリスクが下がり、決断しやすくなります。
複数選択肢がある場合は、選ばずにすべて実験感覚で小さく試してみるといいでしょう。
④ドリームサポーター&キラーをリスト化する
何かを決断し挑戦するときに、それを引き止めてくる人たちがいます。
そういう人たちをドリームキラーと呼びます。
認知科学の苫米地英人さんによって提唱された言葉です。
悪口を言ってくるような人はすぐにドリームキラーと認知できるのですが、善意のドリームキラーというのもいます。
例えば、あなたの将来のことを思って「やめといたほうがいいんじゃない?」や「上手く行かないと思うよ」という人たちのことです。
なので、今まで自分の関わってきた人をリストアップし、以下の2つに振り分けて見ましょう。
① ドリームサポーター
何をやると言っても、「応援してるよ!」と言ってくれる人たちのこと。
僕の場合は、母親や高校の友人、職場の同僚などがそうです。② ドリームキラー
あなたとウマがあわない人、毎回否定的な意見を言う人。
振り分けたら、ドリームキラーとの関わりをできるだけなく減らしたり、率直に思っていることを言うような場所を設けたりするといいです。
僕の場合は、親が「あれしろ、これしろ」と昔ドリームキラーだったのですが、そのことに対する率直な意見をラインで送ったら、相手も受け入れてくれました。
このように決断を邪魔するドリームキラーを一度リストアップして、関係を見直してみるといいです。
ドリームキラーのさらに具体的な対策に関しては、ドリームキラーの意味とは?【実例つき7つの対策】を読んでみてくださいね。
⑤課題の分離を行う
課題の分離とは、「嫌われる勇気」で有名なアドラー心理学で使われる方法です。
自分の課題と他者の課題を切り分けて考えるということなのですが、「他人がどう思うかどうかは自分にはコントロールできない」と割り切るということです。
例えば、会社を辞める決断をするときに、上司のAさんにどう思われるかを気にしていたとしましょう。
この場合、上司Aさんが「自分が辞めること」に対してどう思うかは、Aさんの課題であって自分の課題ではないと割り切るのです。
しかし、これは僕の経験上頭の中でやっていても上手くできません。
僕の場合は、どう思われるか気になると思う人を紙に書き出し、この人たちがどう思うかは自分の課題はないと視覚的に認知するようにしていました。
書いても上手くいかないときは、壁に貼って毎朝声に出すようにしていました。
これくらい顕在化させないと、ずっと頭の中で無意識に他者の目を気にしてしまう状態になってしまいます。
可視化して、課題を分離させる習慣をつけましょう。
そうすることで、他者の目を気にせずに決断し挑戦できるようになっていきます。
迷った時に決断する方法まとめ
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
少しでもあなたが決断し挑戦できる手助けになれば幸いです。
最後に人生に迷った時に、決断する方法のまとめを書いて終わりにしたいと思います。
<決断する5つの方法まとめ>
① 自分のコンパスをもつ
決断する時にブレない軸を持つために、自分の興味や強み、価値観を理解する。
② If~then~で失敗を想定
「もし〜ならば〜する」と言う条件文を作っておくことで、失敗への恐怖を和らげる。
③ プロトタイプ思考をもつ
いきなりどっぷり始めるのではなく、最小限の形で試すこと。その中で自分の向き不向きをさぐる。
④ ドリームサポーター&キラーのリスト化
自分の夢を邪魔する人たちとの関係調整を行う。縁を切るのもあり。
⑤ 課題の分離を行う
自分の行為に対して、どう思うかは他者の課題。紙に書き出して可視化することで、他者の目線を気にならないように。
この5つすべてをやる必要はありません。
やってみたいと思うものを1つ選んで実践してみましょう。
そもそも自信がなくて、決断できない人は【自信の持ち方】世界一わかりやすく解説してみたも読んでみてください。
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