「コーチングの国際資格ってどんなもの?」
「ACC、MCC、PCCって何?」
「取得のフローと費用は?」
「取得のメリットとデメリットは?」
コーチングの国際資格を取得しようと考えている人はこのような悩みを抱えているかもしれません。
実際、国際資格に関する日本語の情報が少ないのでわかりにくいですよね。
そこで本記事では、国際コーチング連盟(ICF)の本家のホームページの情報を元に、日本人が国際資格を取得するための方法についてわかりやすく解説していきます。
記事を読み終える頃には、どのスクールで学べばいいのか、どのように国際資格を取得していけばいいのかまで分かるようになります。
以下の目次より、気になるところから読んでみてくださいね。
目次
コーチングの国際資格とは?
(画像引用元: 国際コーチング連盟)
世界的にコーチング関係者によく知られている国際資格といえば、国際コーチング連盟(通称:ICF International Coaching Federation)が発行する認定資格です。
国際コーチング連盟(ICF)とは、1995年にコーチング業界の権威であるトーマス・レナードが設立した非営利団体になります。
彼らは、コーチに必要な能力や資質をグローバル基準で研究し設定し、それに準じた認定を発行し、世界のコーチング専門家の技術の底上げと活躍の場を増やす活動を行っています。
2022年3月時点で、150以上の国と地域で4万4000人以上の認定コーチを輩出しており、日本での資格取得者は871名と言われています。
まだまだ、日本でも取得しているコーチが少ないので取得することで、他のコーチと差別化することもできるでしょう。
認定資格の3つのレベルACC・PCC・MCCとは?
国際コーチング連盟(ICF)が発行する資格には3つのレベルがあり、取得条件は段階ごとに変わります。
ACCアソシエイト認定コーチ
ICFが提供するエントリーレベルの認定。国際コーチ連盟が定める能力要件や倫理基準などを一定の基準で満たしたことを証明する。アソシエイトとは仲間のことで、国際コーチング連盟のコーチに仲間入りしたことを意味する。
1.教育
60時間以上の指定の教育プログラムの受講
2.経験
最低8人クライエントと100時間のセッション(うち75時間は有料)
3.メンターコーチング
3ヶ月の継続したセッションのうち10時間以上のコーチングログ
4.パフォーマンス評価
セッションデータの1回分の提出
5.試験
オンライン筆記試験に合格する
PCC: プロフェッショナル認定コーチ
ICFが提供する2段階目の認定。専門的な学習と開発への強い貢献、そしてコーチングの継続的な実践を示す。「ゴールデンスタンダード」とみなされている。
1.教育
125時間以上の指定の教育プログラムの受講
2.経験
最低25人クライエントと500時間のセッション(うち450時間は有料)
3.メンターコーチング
3ヶ月の継続したセッションのうち10時間以上のコーチングログ
4.パフォーマンス評価
セッションデータの2回分(連続)の提出
5.試験
オンライン筆記試験に合格する
MCC: マスター認定コーチ
ICF認定の最後のレベルの認定。2022年の年次報告書で、ICF は、4万4000 人以上の認定コーチのうち、1617人のMCC認定コーチがいると言われている。
1.教育
200時間以上の指定の教育プログラムの受講
2.経験
最低35人クライエントと2500時間のセッション(うち時間は有料)
3.メンターコーチング
3ヶ月の継続したセッションのうち10時間以上のコーチングログ
4.パフォーマンス評価
セッションデータの3回分(連続)の提出
5.試験
オンライン筆記試験に合格する
※各項目の解説
1.教育とは?
連盟が定めるコーチングの定義、能力要件、 倫理規定に沿ったコーチ固有の教育を受ける。これは認可を受けたスクールの授業を受けることで満たすことができる。2.経験とは?
上記の教育プログラムの終了後に、複数人に有料コーチングを含むセッションの経験を実施する。3.メンターコーチングとは?
連盟の認定コーチから、メンターコーチングを受ける必要があります。スクールから紹介してもらえることが多いです。4. パフォーマンス評価とは?
基準に照らしてコーチング スキルを評価するパフォーマンス評価に合格します。基本的にはセッションログ(英語)を提出することになります。5.試験とは?
[質問例] あるコーチが、新規事業を立ち上げようとしている見込み客と面会しています。コーチと見込み客はすぐに打ち解けました。コーチは、そのクライアントと一緒に仕事をする機会に興奮しています。
連盟が定めるコーチングの定義、能力要件、 倫理規定の理解と適用能力をテストするために設計された筆記試験(選択式)を受験します。コーチとクライアントが会話を終えようとしたとき、見込み客が自分の新しいビジネスの名前を簡単に口にしました。コーチは、同じ地域でより確立された競合企業の投資家であるため、その企業を知っています。コーチはどうすればいいのでしょうか?)
他の質問例はこちら
国際コーチング連盟(ICF)認定資格の取得方法は?
では、どのように国際コーチング連盟(ICF)の資格を取得すれば良いのかというと、国際資格取得のための専門コースを出しているスクールに行くのがおすすめです。
というのも、一人で進めるよりもメンターとなる人に手取り足取り教えてもらったほうが楽に取得できるためです。
ここからは、ACC、PCC、MCCそれぞれの資格を取得のサポートをしてもらえる、数少ない3つのコースを紹介していきたいと思います。
GCSコーチング国際資格取得コース
(画像引用元: 銀座コーチングスクール)
コーチングの基本理念やスキルを学ぶだけでなく、ICFの認定講師がマニュアルと共にACCの申請を伴走してくれるため今回取り上げた。特に最初のACCを取りたい人にとって費用が最も安いコースであると言える。
・提供スクール
銀座コーチングスクール
・終了後狙える資格
ACC(アソシエイト認定コーチ)
・内容
以下の3コースを修了することで、エントリーレベルの認定資格ACCが狙える。
①クラスJ(20時間)
コーチングの基本理念・原則、フローについて学び、クライエントに気づきと行動を促すセッションができるようになることを目指す
②クラスK(20時間)
セッションで起きるあらゆるケースに対応できる戦略やマーケティングを学び、クライエント獲得に必要な力や技術を身につける
③クラスL(20時間)
国際コーチング連盟(ICF)認定資格を申請する上で必要な要件・準備方法についてマニュアルを使って学ぶ
・費用(税込)
クラスJ~K: 37万9500円
メンターコーチ申請費用(10時間): 13万2000円~22万円
申請費用 : 会員175ドル+会員費245ドル/年
非会員 325ドル
合計(目安): 55万3750円~64万1750円
※1ドル130円で計算
・取得までにかかる期間(目安)
1年以上
共創コーチ®養成スクール
(画像引用元: 共創コーチ養成スクール)
一人ひとりが持つポテンシャルに焦点をあてることで周囲にも変化を促し、人と人とのかけ算で組織において新たな価値を創りだす「共創状態」を生み出すコーチを養成している。PCCコースの取得サポートのための特化コースがあるため今回は取り上げた。
・修了後狙える資格
PCC(アソシエイトコーチ)
・内容
以下の4コースを修了することで、2つ目のレベルの認定資格PCCが狙える。
①共創コーチ®基礎コース(48時間)
共創コーチングを日常生活で活用できることになることを目指すコース
②共創コーチ®養成コース(50時間)
1on1コーチングの実践を通して、個人や組織を成長に導くセッション力を磨くコース
③ICF倫理規定とコアコンピテンシー(8時間)
ICFの倫理規定とコアコンピテンシー(能力要件)を理解し、それを自身のコーチングの落とし込むコース
④PCCチャレンジコース(21時間)
PCCレベルのコーチングを実際に観察し、実践に落とし込み資格取得を狙うコース
・費用(税込)
コース 82万5000円〜(全てのコースの合計)
申請費用
会員: 375ドル+会員費245ドル/年
非会員: 525ドル
合計(目安)87万3750円~89万3250円
※1ドル130円で計算
・取得までにかかる期間(目安)
1年半以上
国際コーチング連盟(ICF)Level3 認定プログラムアーティスティックなコーチングをまとう~becoming a coach
(画像引用元: Coaching Plus One)
MCCの資格保有者である青木コーチと猪俣コーチによって実施されるコーチとしての本質的な力を磨くためのコース。コース修了後MCCの受験資格を持つことができるが、受講にあたり最低限PCC資格以上の保有者である必要がある。
・提供スクール
Coaching Plus One
・修了後狙える資格
MCC(マスター認定コーチ)
・内容
以下の4コースを修了することで、2つ目のレベルの認定資格PCCが狙える。
トピック(74時間)
・コア・コンピテンシー × 体現
・感情 × 自由
・パートナーシップ × 信頼
・聴く × 探求
・ビジョン × 想像・創造
・気づく × 超える
・Power question part1 〜捉え方
・Power question part2 〜経験
・Power question part3 〜超カスタマイズ
・費用(税込)
コース 80万円
申請費用
会員: 675ドル+会員費245ドル/年
非会員: $825 USD
合計(目安):88万7750円~90万7250円
※1ドル130円で計算
・取得までにかかる期間(目安)
1年半以上
上記が取得のサポートが手厚い3つのコースになりますが、その他のコースを確認するには、国際コーチ連盟のページのアーカイブで設定を日本語にして確認してみてください。
国際資格を取得するメリット・デメリット
では、国際コーチング連盟(ICF)の資格を取得することのメリットとデメリットについて解説していきます。
3つのメリット
・国内外問わずコーチング関連の仕事が受けやすくなる
コーチングを活用している多くの企業が国際コーチング連盟(ICF)を認知しているため、履歴書に入れているだけでも関係する仕事を取りやすくなります。
・取得後には必要な知識と経験が自然が身についている
資格の取得は容易なものではありません。最低でも60時間以上のトレーニングや、8人以上とのセッションなど、資格取得の基準が厳しく設けられているため資格取得を目指す過程でコーチに必要とされる能力が身につきます。
・モチベーションが維持しやすくなる
学習目標がないと継続できないという人もいると思います。そういう人は「国際資格を取得する」という目標を設定することでモチベーションを維持するのもいいでしょう。
3つのデメリット
・3年に1度更新し続ける必要がある
資格を保持するにはスキルを維持する必要があるため更新制度が設けられており、一定の条件を定期的にクリアする必要があります。
(例: ACCの更新:認定資格の最後の更新から 3 年間に、少なくとも 40 時間の継続コーチ教育を修了していること)
・取得・更新コストが高い
安くてもACC取得までに5~60万円はかかり、更新も3年に1度175ドル(2万2750円ほど)を支払い続ける義務が生まれます。
・ブランディングは自分次第
資格を持てば必ず仕事をもらえるというわけではありません。起業するにしても、就職するにしても結局はあなたがどう相手に貢献できるかを示す必要があります。
コーチング起業を考えている人は、コーチング起業するなら「コーチング」を売ってはいけない! 失敗しない起業5ステップを読んでみてください。
結論、以上のメリット・デメリット踏まえて言えることは、「コーチングで食っていく」という覚悟がある人にだけ国際資格の取得を目指すことをオススメします。
中途半端な覚悟で目指してしまうと、あなたの大切なお金と失ってしまうことになります。
もし、まだコーチングを学ぶかどうかを迷っている人は、比較的安くで学べるオンライン講座を受講してみることをオススメします。
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国際資格を独学で取得することは可能?
では、費用を抑えるためにコーチングの国際資格を独学で取得することは可能なのでしょうか?
結論は、非常に難しいということになります。
一応、国際コーチング連盟の資格取得の方法には、ポートフォリオパスというものがあり、スクールに行っていなくても資格取得を目指すことは可能です。
しかし、その条件はかなり厳しく、あなたが受けてきたコーチング教育の内容を文章にまとめ、それがICFの能力要件などを満たしていることを証明する必要があります。
ICF認定を受けていない教育については、受けた教育が ICFの基準を満たしていることを確認するために、プログラムカリキュラムを堅牢な文書とともに提出する必要があります。
ACCのポートフォリオパスの条件より引用
一方、スクールの場合は、そういったプロセスはを自分で行う必要がなくなる上、合格のためのコツなども教えてもらえます。
したがって、国際資格を目指す人は独学ではなく、スクールで学ぶことをオススメします。
まとめ
最後にここまでの内容をまとめたいと思います。
・国際資格を取るなら、国際コーチング連盟(通称:ICF International Coaching Federation)が発行する認定資格の一択。
・国際コーチング連盟(ICF)が発行する資格には3つのレベル(ACC、PCC、MCC)があり、取得条件は段階ごとに変わる。
・国際資格を目指すべき人は、「コーチングで食っていく覚悟がある人」なぜなら取得と維持コストが高いため。
・基本的に独学での取得は難しいので、スクールのプログラムを受講する
以上参考になりましたでしょうか?
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ベネッセのUdemyでコーチング関連の講座でベストセラーを3つ受賞。米国Transformaiton Academy認定コーチ、銀座コーチングスクール(GCS)認定コーチ、社会起業大学SEED元講師などの資格を保有