「部下へのフィードバックの方法に悩んでいる」
「コーチングのフィードバックは普通のものとどう違うの?」
「具体的な問いの投げかけ方について知りたい」
日々私たちが職場で使う”フィードバック”。
特に、私も含めゆとり世代の若者は批判を受けることに敏感なので、フィードバックをするときには注意する必要があります。
そこで注目されているのが相手を傷つけずに成長を促すコーチングのフィードバック。
今回は、過去指示・命令ばかりして、部下のマネジメントがうまくできなかった私の失敗談もふまえながら、コーチングのフィードバックについて解説していきたいと思います。
尚、現在は日米のコーチング資格を取って、海外で企業の経営を行っているので、ある程度信用できる内容になっているかと思います。
記事の終わりには、読者限定の特典もあるのでぜひ最後まで読んでみてくださいね!
目次
【クイズ】コーチングのフィードバックはどっち?
これから私が過去部下に行ったフィードバックのやりとりを2つ紹介します。
1つは一般的なフィードバックで、もう1つはコーチングのフィードバックです。
どちらがコーチング的なフィードバックか当ててみてください。
【ケース1】
私「先方に提出する資料の英語版はできてる?」
部下「いや、まだできてないです。」
私「提出まであと3日切っているよ。早くしないと間に合わないんじゃない?」
部下「はい。」
私「今日中にはやってね。」
部下「わかりました…。」
【ケース2】
私「ずっと休憩なしで働いていて疲れているように見えるけど、大丈夫そう?」
部下「はい、ちょっと忙しくて…。まだ記事の方書けていません。」
私「そうか。それはいつまでにやる必要がある?」
部下「できれば明日までには入稿したいです。」
私「表情が曇っているように感じたけど、本当にできそう?」
部下「実は、今日外部ライターさんとのミーティングがるのと、SNSでの投稿も山積みで…。」
私「なるほど。特にどれは終わらせないといけないかな?」
部下「SNS の投稿です。記事とミーティングは最悪来週の頭でも問題ないかと思うので、両方ずらせるように調整してみます。」
私「なるほど、無理しないで手伝えることがあったら言ってね。」
さて、コーチングのフィードバックはどちらだと思いますか?
・
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答えは、【ケース2】です。
では、次の章で比較しながら、解説して行きたいと思います。
コーチングのフィードバックとは?
一般的なフィードバックとコーチングのフィードバックを比較しながら、説明していきます。
一般的なフィードバックは、改善を促すことを目的にしているため、評価や指示といった形で行います。
ケース1の
「提出まであと3日切っているよ。早くしないと間に合わないんじゃない?」
「今日中にはやってね。」
といった形のフィードバックが一般的かと思います。
緊急性が高く時間がない場合はこのようなアプローチも必要になります。
しかし、こういったフィードバックばかり行っていると、部下は信頼されていないと感じたり、指示待ちになってしまったりと、自信や主体性を失ってしまうことに繋がります。
一方、コーチングのフィードバックの目的は「相手に気づかせること」になるため、気づいたことをそのまま伝えるという形になります。
ケース2で出てきた
「ずっと休憩なしで働いていて疲れているように見えるけど、大丈夫?」
「表情が曇っているように感じたけど、本当にできそう?」
といった気づきを伝えるフィードバックによって、部下が自分の状況について客観的に理解することができます。
指示や命令はなく、部下自身が意思決定をしていることがわかるかと思います。
緊急性が高い時は使えませんが、時間があるときにこのようなフィードバックをしていくと部下は自分で考え主体的に行動できるようになっていきます。
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コーチングのフィードバックの伝え方
次に、具体的にコーチングのフィードバックはどのように行われるのかについて解説していきます。
主に意識すべきポイントは以下の2つです。
1. 前置きをする
まずは、「相手にこれからフィードバックをするよ」という前置きをします。
なぜなら、いきなりフィードバックされると心の準備ができてなくて、ショックを受ける人がいるためです。
では、どのように前置きをするかというと、以下のようになります。
「聞いていて感じたことを伝えてもいいですか?」
「見ていて感じたことを伝えてもいいですか?」
「少し言いにくいことなのですが、あなたのために伝えてもいいですか?」
これらは毎回伝える必要はありません。
特に、相手に心の準備が必要であると感じたときだけ、前置きしてあげるといいです。
2. Iメッセージ+ 5感 + どう思う?
具体的なフィードバックの内容を伝える時は、以下のようになります。
・I メッセージ
IメッセージのIは英語の「私は」という意味です。誰が感じたのかという主語を伝えることで、あくまでも主観であること示唆します。
そうすることで、相手が完全否定されたような気持ちになることを防ぎます。
・5感
コーチングのフィードバックは感じたことをそのまま伝えるため、「〜と思う」という”意見”ではなく、「〜と感じた、見えた、聞こえた」という”直感”を投げかけます。
そうすることで、責めている感じを和らげることができ、相手は安心してフィードバックを受け取ることができます。
・どう思う?
最後に、フィードバックが合っているかどうか確認するために、「どう思う?」という言葉を伝えて終わります。
相手自身の意思決定を促すのがコーチングですので、このように答えを委ねる姿勢が常にコーチに求められます。
伝え方例:
・(私には)〜なように感じたのですが、どう思いますか?
・(私には)〜なように見えたのですが、どう思いますか?
・(私には)〜なように聞こえたのですが、どう思いますか?
コーチングのフィードバックはいつ伝えるべきか?
では、コーチングのフィードバックはいつ伝えるべきなのでしょうか?
一言でいうと、「相手が気づきを必要とするとき」になります。
具体的には主に以下の2つのタイミングだと言えます。
・相手が達成したい状況に向けて、うまく進めていないとき
目標に向けた考えや行動が堂々巡りになっているときに、「目標に向かってうまく進めていない気がしたいのですが、どう思いますか?」と気づきを促します。
・バーバルとノンバーバルにギャップが見えたとき
バーバルとは言語でのコミュニケーションで、ノンバーバルとは言語以外によるもの(表情、声のトーン、仕草など)です。
例えば、先ほどのケース2でいうと、
部下が「明日までには記事を入稿しないといけないです。」と言っていること(言語)に対し、
「表情が曇っているように感じたけど、本当にできそう?」と表情(非言語)を見てそのギャップをフィードバックしていたと思います。
以上のようなタイミングで、フィードバックを行ってみてください。
コーチングのフィードバックを行うときの3つの注意点
次に、コーチングのフィードバックを行うときに注意すべき3つの点について解説していきます。
相手との信頼関係が十分に築けているか
例えば、初めて会ったばかりの人に「イキイキしているように見えましたが、どう思いますか?」と言われたとしても、あまりいい思いはしませんよね。
よっぽど尊敬していない人でない限り、関係ができてない段階で指摘をされても受け入れるのが難しいと思います。
したがって、信頼関係がしっかりとできた時点でフィードバックは初めて機能するということになります。
相手の成長のために行われているか
人に怒りをぶつけて気分解消したり、優越感に浸ったりするためにフィードバックを行うと、相手のやる気をそいでしまうことになりかねません。
コーチングのフィードバックは相手の気づきを促すために行うもので、自分のために行うものではありません。
意見を伝えていないか
意見によるフィードバックが必要となる場合は、相手が知識や手段を知らないときです。
例えば、部下が記事を書くときに毎回改行を忘れるとしたら、「読者に読みやすいように改行をしたほうがいいよ」と伝えてあげます。
一方、コーチングのフィードバックでは相手に気づきを促すために行うので、「読者にとって読みやすくするにはどうしたらいいかな?」という質問になります。
相手の成長を促すためには、意見ではなくコーチング的なフィードバックを多く取り入れていく必要があります。
まとめ
最後に、ここまでの内容をまとめて終わりたいと思います。
一般的なフィードバックの目的は相手に改善を促すことで、コーチングのフィードバックの目的は相手に気づきを促すこと。
フィードバックをするという前置きに加え、「Iメッセージ+5感+どう思いますか?」という伝え方をする。
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