「コーチングスキルってどんなものがあるの?」
「コーチングスキルを身につけるとどんなメリットがあるの?」
「どうやったらコーチングスキルは身につくの?」
コーチングについて学び、職場や育児などで活用しようと考えている人は、「スキル」を身につける必要があります。
そこで本記事では日米のコーチング資格を持つ私が、コーチングスキルとは何かについてわかりやすく解説していきます。
記事の終わりには、読者限定の特典もあるのでぜひ最後まで読んでみてくださいね!
そもそもコーチングとは何か?
コーチングスキルを学ぶ前に、コーチングとは何か説明しておきます。
国際コーチ連盟によると、以下のように定義されています。
コーチングとは、思考を刺激し続ける創造的なプロセスを通して、クライエントが自身の可能性を公私において最大化させるための、コーチとクライエントのパートナーシップである。
これだと少し分かりにくいですよね。
もう少し噛み砕いて言うと、以下のように定義できます。
コーチングとは、クライエント自身がより高い目標に向かって、より早く行動をするための協力的コミュニケーション
重要なポイントを抜き取ると以下のようになります。
「クライエント自身が」
クライエントが自分で考え行動していくことを促すのがコーチの役目です。答えを教えるようなアドバイスは基本的に行わず、クライエントから答えを引き出していきます。
「より高く、より早く」
コーチがいることでクライエントは怠けずに目標に向かって行動し続けることができます。結果として、クライエントが想像していたよりも早く、高い目標に達することができます。
「協力的」
お互いが理想とするコミュニケーションの形を探りながら、2人の力を合わせて目標達成することが求められます。
4つのコーチングスキル
では、コーチングスキルとは具体的にどのようなものがあるのでしょうか?
よく言われるコーチング3大スキル(承認、傾聴、質問)に、私がよく使うフィードバックスキルを加えて、4つのスキルを紹介していきたいと思います。
コーチングの承認スキル
コーチングの承認スキルの目的は、「クライエントに安心感を与えること」になります。
コーチングで重要な要素の1つとして、コーチとクライエントの信頼関係があります。
信頼関係が形成されていない相手に、私たちは安心して本音で話すことができません。
例えば、あなたの営業成績に関して毎回文句をつけてくる上司や、あなたの夢に対して否定的なことばかり言う友人に安心して本音で話せませんよね?
本音で話せないと言うことは、クライエントが本当に望む理想状態を明確にできないということに繋がってしまいます。
したがって、コーチングでは信頼関係があることが前提として機能します。
そこで使えるのが「クライエントに安心感を与える」コーチングの承認スキルになります。
具体的な承認の方法に関しては、コーチングの承認スキルとは? 初心者でも5分でわかる解説を読んでみてください。
コーチングの傾聴スキル
コーチングの傾聴スキルの目的は、「相手にたくさん話してもらうこと」になります。
コーチングでは、以下のような割合で会話が進むことが望ましいとされています。
先ほども述べたようにコーチングは「クライエント自身が意思決定をし、目標達成をして行くサポート」であるため、クライエントが話す時間を長く設ける必要があります。
逆にコーチばかりが話していると言うことは、それだけコーチの考えや意見が入ったセッションになってしまい、クライエントが本当に望むものから遠ざかってしまいます。
そこで、相手の話をしっかりと聴き、クライエントにたくさん話してもらうコーチングの傾聴スキルが役立ちます。
具体的な傾聴の方法については、コーチングの傾聴ってどうやるの?具体的5つの方法を紹介!を読んでみてください。
コーチングの質問スキル
コーチングの質問スキルの目的は、「相手の考えを引き出す/整理すること」です。
頭の中だけで考えていると整理できないことを、誰かに話すことでスッキリしたという経験はありませんか?
これはオートクライン効果と呼ばれ、自分の考えを口から発することで耳に再インプットされるため、頭の中で考えていることが理解しやすくなります。
したがって、クライエントの考えを引き出したり整理したりするために、質問を投げかけていくのがコーチングの質問スキルになります。
普通の質問と比較するとわかりやすいですが、コーチングでは相手のため質問をします。
普段の質問
「今週の土曜日は何をするの?」
→自分が相手の予定を知るための質問
コーチングの質問
「今週の土曜日はどんなことがしてみたい?」
→相手が予定を考えるための質問
さらに具体的な質問の方法については、【コーチングの質問とは?】すぐに使える35の質問例をご覧ください。
コーチングのフィードバックスキル
コーチングのフィードバックスキルの目的は、「相手に気づきをうながすこと」になります。
普段私たちが使っているフィードバックは、「相手に改善を求めるアドバイス」であるケースが多いかと思います。
例えば、ある部下のプレゼンに対して、
「もっと文字を減らして図表を入れた方がいい」
「アイコンタクトやボディーランゲージを入れて聞き手とコミュニケーションをとった方がいい」
と言ったように、改善を要求することがフィードバックとして使われていますよね。
一方コーチングでは、クライエント自身の意思や可能性を尊重し、極力アドバイスを控えるため、このようなフィードバックは行いません。
むしろ、コーチングのフィードバックでは相手の状況や変化についてこちらが感じたことをそのまま伝えていきます。
例えば、
「話している時に表情が曇っているように見えましたが、本当にやりたいことでしょうか?」
「前よりも声のトーンが上がって、ワクワクしているように聞こえました。」
と言ったように相手に気づきを与えるために、コーチが感じたことを事実ベースで伝えていきます。
具体的なフィードバックスキルの方法に関しては、コーチングのフィードバックとは?【初心者向けにわかりやすく解説】を合わせてお読みください。
コーチングスキルを身につけると得られる3つのメリット
では、コーチングスキルを学んだらどんないいことがあるのかについて、私の経験をもとに3つ紹介したいと思います。
人との違いを認められるようになる
まず、1つ目が人との違いを認められるようになるということです。
コーチングのスキルはクライエントが“自発的な”目標達成をサポートするツールであり、改善を促すためのツールではありません。
したがって、コーチングスキルを練習することで、クライエントの考えを評価せずありのまま受け入れる力がついていきます。
例えば私がコーチングを学ぶ前は、職場の後輩の相談にのるときに、彼らの意見をしっかり聞かず、思ったことをすぐに口にしてアドバイスしていました。
しかし、コーチングで承認スキルや傾聴スキル学んで、頭ごなしに意見を言うのをやめ、相手の話を最後まで聴くようになりました。
それからは「本当はこんな考え持っていたんだ」と相手と自分の間にある考え方の違いに気づき、そのギャップを受け入れられるようになってきました。
周りとの人間関係がよくなる
人の考えを評価せずありのまま受け入れることができるようになると、周りの人はあなたに本音で話してくれるようになります。
なぜなら、「この人なら私の考えや気持ちを否定せず聴いてくれる」と思ってもらえるためです。
実際に職場でコーチングを始めてから、多くの人が業務問わず相談に乗ってきてくれるようになりました。
「肯定も否定せずありのままを受け入れてくれるので、こちらも安心して話せます。」
と言われたことが嬉しくて今でもよく覚えています。
このように周りとの人間関係がより良くなるというメリットもあります。
いろんな考え方を吸収できるようになる
コーチングでは、相手に話してもらう時間が長いため、いろんな考え方を吸収できるチャンスが転がっています。
例えば、周りの人の助けをどんどん借りていくクライエントが私にはいたのですが、その人の考え方を知って自分ももっと周りの力を使っていこうと考えるようになった経験がありました。
元々人に頼るのが苦手だったのですが、この経験を経て周りの人と協力してものごとを進めるようになることができました。
このように、コーチングではしっかりと傾聴するためいろんな考え方を吸収できるというメリットがあります。
コーチングスキルを身につけるには
では、コーチングスキルを身につけるにはどのように勉強したらいいのでしょうか?
それはコーチングを学ぶ目的によって変わります。
コーチングを学ぶ目的は主に2つあると思います。
・コーチングを使って起業したい
・コーチングを日常、職場、育児などで活用したい
それぞれの目的にあった学び方は【コーチングの勉強方法】最短で学ぶ道を目的別にまとめてみたでまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
コーチングスキルを身につけるだけでは、コーチングはできない?
実はコーチングスキルを身につけるだけでは、コーチングはできるようになりません。
なぜなら、スキルはあくまでもテクニックであって他にも、コーチングが機能する条件(コーチングピラミッド)やフローについても学ぶ必要があるためです。
それらについても記事を作っているので、合わせて読んでみてください。
・コーチングピラミッド
【コーチングピラミッドとは?】 セッションの成功に必要な4つの要素
・コーチングフロー
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